日本テレビのお昼の番組「ヒルナンデス」にカリーナが紹介されてちょうど４週間がたつ。
正直なところ、この番組を観たことがなかったし、すべての対応は息子にまかせているのでどんな取り上げ方をするのかも知らなかった。
これまでにもテレビ東京の「アド街ック天国」、TBSの「知っとこ」でも放映され、テレビ放映による影響は知っているつもりでいたが、今回はちょっとちがっていた。
「早くに売り切れてしまう店」として２０種類以上ある商品の中で“カツサンド”がその対象にされている。
たしかにカツサンドが早い時間に売り切れてしまうことはたびたびあったが、閉店まで売れ残ることだってあるわけで、その日の流れで朝一度しか揚げない数に限りのあるフライものなどはカツサンドに限らず早く売り切れてしまうことも当然出てくる。
もちろんその他のものでも準備した材料が底をついてしまえば「売り切れ」になってしまうわけで、特別カツサンドだけが“人気商品”だったわけではなく、季節を問わず一番人気の商品は“タマゴサンド”で、その座は開店以来一貫していてゆるぎない。
取材を受けたときにもそのことはもちろん話したが「私どもの調べたところでは“早く買いに行かないとカツサンドは売り切れてしまう”と言う情報が多くあるんです」とターゲットはカツサンドにしぼられている。
早く売り切れてしまう商品としてカツサンドの確率が一番高かったことはたしかなことではあったし、何よりもその番組の趣旨が人気商品ではなく「早く売り切れる」ことが主眼なのでこんな取り上げ方をされても仕方のないことではあった。
その結果、４週間たった今でもカツサンドだけは７時前に売り切れてしまう日が多くある。
ネット上のブログやライン、ツイッターなどで広がってしまったのかもしれないが、開店前に待ってくれているお客様やかなり遠方から足を運んでくれるお客様など、その影響はやはり大きい。
その放映のすぐ後、雑誌「ポパイ」９月号に私も予想していなかった大きなスペースで掲載されたことも大きかった。
この雑誌では俳優満島真之介（女優満島ひかりの弟）が店内でコーヒーを飲みながらサンドイッチをくつろぎながら食べている様子などの写真が載っている。
その影響と思われるが、常連さんでないお客様で店内を利用する方が増えてきた。
これらの影響は一時的なものなのだろうが、それによって永年カリーナを支えてきてくれた地元の常連のお客様にかなりの迷惑をかけてしまっているのが現実でとても戸惑っている。
おまけにこれは店の問題ではあるが、永年にわたってカリーナを支えていてくれた熟練のパートさんが事情があって急に退職することになってしまい、その穴を埋めるための対処がまだ整えきれていない。
だから常連さんが来店してくださっても、いつも買ってくださる商品を用意することができなかったり、店内にいたってはとても対処できる状態をつくれず、そんな日はやむおえずに「店内休業」としてお客様に迷惑をおかけしていることを承知しつつもご勘弁ねがっている。
マスコミに取り上げていただくことは間違いなく店の大きな宣伝にはなるが、それによって引き起こされるさまざまな非日常的な問題に対処する体制を準備することを承知しておかなければならないことを頭に置いておかなければいけない。なにごとにも少なからず功罪ついてくるものなのかもしれないのだから。