自分ではそんな心配はしていないのだが、かみさんからみると、心配になってくるらしい。
「せっかく資格を取ったんだし、潜れる技術と体力があるうちに楽しんできたほうがいいわよ・・・」と、
そのうちに行ってみようかな？とは漠然と考えていた私にハッパをかける
ダイビングは恐怖心さえ持たなければだれにでもできるものだし、中性浮力や耳抜きなどの体で覚えた感覚的な技術はそう簡単には失われない。
だからかみさんのような心配はしていないのだが、「体力」と言われると、「なに、まだまだ・・・」とは思っているもののちょっぴり動揺する。
前回沖縄の海を潜ったのは2年前
「またきれいな海に行くことがあればそのときに」と思っていたが、かみさんに尻をたたかれ急きょ日帰りで伊豆に潜りに行ってきた。
２番電車に乗り、熱海まで新幹線も使ってダイビング地川奈に着いたのが９時
曇りで波はややあり
ウエットスーツを着込み、機材を身につけると、久しぶりのダイビングにやはり少し緊張する
しかし浅瀬から徐々に泳ぎを進めるころには気持にも余裕が出る。
伊豆の海でまず迎えてくれるのはいつでもきれいな青色の小魚、ソラスズメダイ
そして初めてのダイビングのときにはおもわず尻ごみしてしまった獰猛な顔つきのウツボもやはりあちこちにひそんでいる
熱海からの伊東線には海側を向いた座席の車両もある ダイビング地の川奈漁港 右外側にダイビング地がある
ここから先は初めての体験になった・・・・
伊豆の海でも何度か魚の群れに出会ったが、今回はたくさんの種類の群れに出会うことができたのだ！
アジ、イナダ、カンパチ、キビナゴ、カマス、メジナ、幼魚が多かったがそれぞれが群れをなしていた
クロホシイシモチなどは雲のように群れていて、その中に入ると周りが見えなくなってしまいそうだった。
海釣りの醍醐味を味わえるというクロダイには成魚と幼魚に出会った
成魚は単独で悠々と泳ぎ、幼魚はハッキリとした縞模様をみせてかたまって泳いでいた
ことに楽しかったのは小さな群れではあったがゴンズイの幼魚にも出会えたことだ
いたずら心で手を出すと、一瞬のうちに散り、一瞬のうちにかたまりになった
規模は小さいが、水族館で見た「ゴンズイ玉（身を守るための本能なのだろう、外敵に対してボール球のように固まる）」を自分の手で体感した瞬間だった。
「ゴンズイのひげには毒があるんですよ」
これは、ダイビングを終えてから知ったことだ
残念なこともあった
お世話になったダイビングショップのホームページを見ると、参加した人のダイビングのスナップ写真が載っている
前回潜った沖縄ではデジカメのレンタルがあったので自分で写真を撮ってみたが、今回はレンタルはないものの、「もしかしたら写真も少しは撮ってもらえるのかな？」との期待を持った
そして期待どうりにインストラクターが水中カメラを持って準備をしている
しかし落とし穴があった
うっかりバッテリーの充電を忘れていて、カメラが機能しないとのことだ
そのことにはダイビングショップには何の落ち度もない
そのことをうたっていたわけではないし、こちらが勝手に淡い期待をちょっぴり持ってしまっていただけで、たくさんの群れに出会えた今回のダイビングには満足している
ただ、珍しくたくさんの魚の群れに出会えたことがちょっぴりの未練を残した
帰路は新幹線を使う贅沢は捨て、東海道線をうたた寝をしながら品川まですすんだ
その夢と現実のはざまの中に浮き沈みしたことは「ダイビング用のデジカメのプロテクターを買っちゃおうかな？」ということだった
帰宅後、現実の問題として今持っているデジカメのダイビング用のプロテクターの価格をそのカメラを買った家電量販店に問い合わせてみた
その答えはデジカメ本体の価格よりほんの少し安いだけの価格だった
「もう少し安くならないのかな？」とは思ったが、アクセサリー用品は「どうしてもほしい」人が買う場合が多く、足元を見すかさられているので観念して発注した
もうすぐそのプロテクターが手に入る
冷静に考えて、ダイビングに魅せられているわけでもない私が、あと何回潜ることができるのかはわからないが、「無駄使い」にならないようには潜ってみたい
最後に告白するが、今回のダイビングを終えて２年前のダイビングより疲労を感じたことが残念であり、素直に認めなければならない現実でもあり、かみさんのさりげない言葉が的を射ていることに少なからぬショックを感じている。